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3次元希薄気体解析ソフトウェア

DSMC-Neutrals はモンテカルロ直接法 ( DSMC- Direct Simulation Monte Carlo ) を用いた3次元希薄気体解析ソフトウェアです。 非構造メッシュを用いることにより、複雑な形状のシミュレーションが可能です。 また、化学反応の計算も可能であり、真空チャンバー内の希薄なガス流れはもちろんのこと、化学蒸着 ( CVD - Chemical Vapor Deposition )などの半導体製造における薄膜生成のシミュレーションにも適しています。

極超音速希薄流解析(*1)

以下に極超音速希薄流解析のシミュレーション結果を示す。流速は7.5[km]と音速の20倍である。化学反応計算として窒素・酸素の解離、再結合、原子交換反応を考慮している。物体表面は温度が非常に高いために、ほとんどの酸素が解離していることがわかる。流体モデルの解析ソフトでは計算できない極超音速のガス流れを再現することがDSMC-Neutralsでは可能である。また、DSMC-Neutralsの計算結果はDogra等の計算結果をよく再現している。

Fig.1    シミュレーション条件

シミュレーション条件 ※ クリックで拡大表示

Fig.2    モデル形状とメッシュ

モデル形状とメッシュ ※ クリックで拡大表示


衝突モデル

最大衝突数法 を用いた VHS model

Larsen-Bolgnakke 分布関数より棄却法を用いて求める。
N2 ,O2 の自由度 : 2
緩和値 Zr = 5 とする。

量子化された Larsen-Bolgnakke 分布関数より棄却法を用いて求める。
緩和値 Zv は下記式より計算される。

Zv = ( C1 / Tw ) exp( C2T-1/3 )

ここで定数 C1 と C2 は分子種依存の定数である。

化学反応モデル

全衝突エネルギーとアレニウス方程式の定数より衝突確率を計算する。

N2 + M <---> N + N + M
O2 + M <---> O + O + M
NO + M <---> N + O + M
M は第3体粒子である。

NO + O <---> N + O2
N2 + O <---> N + NO

シミュレーション結果

DSMC-Neturals によって得られた結果をFig.3-Fig.6に示す。 用いたメッシュや詳細設定パラメータは文献と異なる可能性はあるがDSMC-Neutralsの結果は文献の結果を再現している。

Fig.3    2次元粒子密度分布

6.98x1019 (1/m3) によって規格化された2D全粒子密度分布
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Fig.4    2次元平均温度分布

188(K) によって規格化された2D 平均 温度分布
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Fig.5    Stagnation line上の並進、回転、振動温度 Fig.6    Stagnation line上のモル分率
Stagnation line上の並進、回転、振動温度
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Stagnation line上のモル分率
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*1 Dogra V. K., Wilmoth R. G., and Moss J. N., AIAA Journal, Vol. 30, No.7,
      1789-1794(1992)