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Reliability Workbenchの Fault Tree(フォルトツリー)分析モジュールの特徴及び機能を説明します。

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概要

FaultTree Analysis(FTA): フォルトツリー分析概要

利用目的

 フォルトツリー図を用いて、対象のリスク、信頼性、安全性評価を実施することが出来ます。 以下に、フォルトツリー分析の代表例を示します。

  1. 機能安全(IEC61508やISO26262)で要求される安全性評価
  2. PSA(確率論的安全性評価)
  3. SAE ARP 4761(安全性評価)時の安全性検証
  4. 鉄道RAMSにおける信頼性や安全性の評価
  5. プラントのリスクや信頼性評価全般

FTA時に必要な重要な機能

上記の評価において重要な評価機能が以下のとおり内蔵されています。

  1. システムFTAからPSAや機能安全の様な詳細なモデルまでの取り扱いが可能
  2. カットセット分析/ミニマル・カットセットの考慮
  3. 重要度計算1
  4. リスク増加価値(RAW2)、リスク低減価値(RRW3)
  5. 共通原因故障(CCF4)を含むフォルトツリーモデルの計算
  6. 共通原因故障(CCF)用βモデルによる計算5
  7. カスケード故障の計算
  8. 多彩な故障モデルの表現
  9. カスタマイズが可能な帳票機能
  10. 複数のファイルに分割されたフォルトツリーの統合
  11. イベントツリー分析(ETA)との連携
  12. マルコフ分析との連携
  13. フォルトツリーのライブラリー化によるモデルの標準化と再利用


1重要度計算には、Fussell-Vesely Importance,Birnbaum Importance,Barlow-Proschan Importanceが利用可能
2RAW:Risk Achievement Worth   3RRW:Risk Reduction Worth   4CCF:Common Cause Failure
5βモデルには、IEC 61508-6 CCF Determination に基づくβ値計算機能が同梱  

FTAサンプル

PSA(Probabilistic Safety Assessment)


Reactor Protection System(クリックで拡大)

 上図中の赤線は、最大ファッセル・ベズレイ重要度を持つカットセットの追跡例です。追跡した末端のイベントの様子を以下に示します。


Reactor Protection System(クリックで拡大)

 上記の様にカットセット・オーダー(カットセットに含まれるイベントの数)が1以上の場合でも、追跡することができます。 上記の2つのフォルトツリーは、Transfer Gate(ページ制御)を持っていますが、Transfer Gateの機能を一時的に無効化することで、全体のフォルトツリーを参照することができます。

ISO26262 機能安全

以下にISO26262 Parts 10に記載されるサンプルフォルトツリーを示します。


ISO26262サンプル (クリックで拡大)

 上図中の赤線は、最大ファッセル・ベズレイ重要度を持つカットセットの追跡例です。追跡した末端のイベントの様子を以下に示します。


ISO26262サンプル (クリックで拡大)

 上図中の「R0 Transient fault」は、PMHF(ランダムハードウェア故障の確率メトリック:probablistic metric for randam hardware failure)をフォルトツリーで表したものです。 また、「R0 Transient Failure Rate」イベントの「L」は、この故障には順番が存在し、 最後に発生することを表しています(カスケード故障)。

 Reliability Workbenchのフォルトツリーの故障モデルには、検査を表現すためのDormant Failureモデルが存在します。


ISO26262サンプル (クリックで拡大)

SAE ARP 4761に基づく安全性評価

航空機ブレーキシステムにおけるの安全性評価の例を示します。


ARP 4761サンプル (クリックで拡大)

 上図中のひし形のイベントは、Undevelopedイベントであり、システムFTAなどで用いられます。 まだ、詳細を検討していないことを表し、この部分については、機能レベルの評価時にベンダーや他担当者の評価結果で置き換えることができます。

機能

機能一覧

  1. フォルトツリーによるシステムの信頼性分析や安全性分析を支援
  2. カットセット、最小カットセットの計算
  3. コンシーケンスに対するカットセット、最小カットセットの計算
  4. 重要度計算(ファッセル・ベズレイ重要度等)
  5. 感度解析:リスク低減価値、リスク増加価値の計算
  6. 共通原因故障(CCF:Common Cause Failure)評価のためのβモデル
  7. ゲートの階層化(任意の箇所で、任意にページング/展開が可能)
  8. m/n冗長の扱い可能(Vote Number)
  9. シーケンス(ゲート配下のイベント発生順序)設定が可能
  10. カスケード故障の取り扱いが可能
  11. 信頼度予測モジュールの構成をFTへ展開可能
  12. FMECAモジュールの構成をFTへ展開可能
  13. 信頼性ブロック図(RBD)をFTへ展開可能
  14. 故障率連携機能:他のモジュール(例えば信頼度予測)故障率を参照。更新時一括反映可
  15. 階層表示、ブロック図、一覧が連携しているため、直感的な操作が可能
  16. パラメータの調整は、ブロック図、一覧表上のいずれからでも可能
  17. 強力かつ使いやすい故障モデル作成機能(FTA,ETAで共有可能)
  18. IEC61508(機能安全)パラメータの考慮
  19. IEC61508 βモデルCCF Caluculator計算機能同梱
  20. 頂上ゲートにSIL配分設定可能
  21. フォルトツリー図のRWB内コピー&ペースト(設定内容も含む)
  22. ゲートやイベント、故障モデルの検索機能
  23. フォルトツリー図のスプレッドシートへのコピー&ペースト(図のみ)
  24. 報告書作成時に便利な各種帳票のサポート(帳票作成機能同梱により編集が可能)
  25. 作成したモデルのライブラリ化機能

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